引き振袖
着物の内掛けの中でも、袖（そで）が長い種類を、振袖と言います。
そして、その中でも特に裾（すそ）が長くて、床等に完全に付いてしまっていて、引き摺るようにして歩くのが基本の振袖を、「お引きずり」や、「引き振袖」などと言います。
婚礼、結婚式の着物としてまず思いつくのが白無垢。また、引き振袖としては、色内掛を思い浮かべる方が多いかもしれません（特に男性の方はそうでしょう）。でも最近は、黒引き振袖を着たいと希望する女性の方が増えているそうです。
黒引き振袖は、挙式と披露宴の双方で着る事が出来ます。
自由度の高い着こなしができます
結婚式の披露宴、お色直しにおいて、黒引き振袖は黒い着物地ですので、一般的には、色内掛のほうが華やかに見えるかもしれません。
しかし、黒引き振袖にも、趣向を凝らした美麗で格調高い柄が数多くありますし、髪型を華やかな洋髪にしたり、帯のデザインや抱帯（かかえおび）のコーディネイトによって、随分と雰囲気が変わります。また、ブーケの携帯等、小物類でアレンジする事も可能です。
このように、自由度の高い着こなしが可能なところも、黒引き振袖の良いところです。
髪型は洋髪でも大丈夫
黒引き振袖を着た場合の髪型については、かなり自由度が高いアレンジが可能です。
純日本式にこだわるのならば、日本髪を結ったり、文金高島田のカツラと角隠し姿にする方法がありますが、近頃の多くの新婦さんたちは、洋髪にされているようです。
洋風の式場で挙式する場合、きものメインの和婚であっても、洋風のアレンジのほうがマッチするかもしれません。
髪飾り、ブーケ、生花などで、可愛らしくアレンジする方法もアリ！みたいです。
洋髪のヘアスタイルについては、顔と着物とのバランスを考えながら、ヘアメイクのスタッフさんたちと髪型を相談するのも楽しそうですね。
なおメイクは、結婚式ですので、あまり派手ではなく、清楚な印象を与えるような自然なメイクのほうが、その場の雰囲気に馴染むのではないでしょうか。
歩き方は凛とした姿勢で優雅に
引き振袖は、着物に合った歩き方をする事と、基本的に引き摺る事、そしてそれなりに重量がある事などの理由で、ドレスと比べると、確かに歩きにくい面はあります。平素から着物に親しんでいない方は尚更でしょう。
黒引きは、比較的軽くて動きが取りやすい、とも言われますが、上品に優雅にするには、ある程度の所作をマスターしておきたいものですよね。
- お引きずりの歩き方のポイント
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引き振袖を着た時の所作で、目立つと言えば「歩いている時」です。
基本となるポイントとしては、「内股」で歩く事があります。
実際、試しに次のように歩いてみました。
- 膝小僧を内側に少し入れる。
- 脚の親指あたりを内に向けるように意識する。
- 平素の歩行の時みたく膝を上げない様にする。
- 背筋を伸ばして顎を引き気味に。
- 歩幅狭めで、ゆっくりと歩く･･･。
ふだん着物に慣れていない場合は、前もって歩き方や作法などを練習しておいた方が望ましいのかも、と感じました。
背筋を伸ばして凛とした姿勢で歩きたいものです。
黒引き振袖 レンタル
黒引き振袖や白無垢など和装のレンタルは、基本的にはウエディングドレスなどの洋装と比較するとお高くなる傾向があります。それはなぜでしょうか。
調べてみると（そしてよく考えてみると）、着物の場合、上質な素材で手間を掛けて丁寧に作ると、どうしてもコストが掛かってしまうのからですよね。
華麗で繊細な色柄を織り上げるためには、大変な技巧と労力が必要となるかと思います。手作りで大量生産を行う事が出来ませんので希少価値があります。
また着物は、日頃の管理メンテナンスにも注意しないといけません。それが、レンタル用の商品なら尚更でしょう。
以上のような理由で、黒引き振袖などのレンタルは、お高い傾向にあるようです。
なお、黒引き振袖のレンタルに当たっては、髪飾り、バック等の小物装飾類や、履物に関しても行われています。
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結婚式の写真について
婚礼衣装での写真撮影については、まず結婚式のプランに、結婚記念写真の撮影を組み入れる方法があります。
また、結婚式とは別の日等に、写真館・スタジオで撮影する方法もあります。
式日とは別日の場合、結婚式当日が洋装のみの方でも、和装で撮影する事が容易にできます。
新婦さんの白無垢や黒引き振袖の着用、ヘアメイクや着付、小物などのサービスを提供している写真スタジオが多数あります。新郎さんは、紋付袴となります。
所要時間は数時間。最寄の神社などの屋外撮影を行っているところもあります。
料金については、日祝祭日よりも平日のほうがお得のようです。早めに予約するとお得になるケースもあるでしょう。
着物の販売 お誂え
結婚式は、人生最高の晴れ舞台ですので、もし出来るのなら、例えば、京都の着物屋さんで友禅染で誂え（あつらえ）てみたいものですよね。
斬新なデザインの黒引き振袖を販売しているブライダルやウエディング関連のお店もあります。
